Riverwood 2nd "Shadows and Flames"

Riverwood / Shadows and Flames


2022年、Independent。エジプト。Vo&Gt,Gt,Ba,Dr。
中東フォーク･プログレッシブ･メタル･バンドの約3年振りの2ndアルバム。初めて聴きました。
全75分のためフィジカルは2枚組です。

中東なアラビアメロディを断続的に入れながらシンフォニックで壮大な長尺曲を列挙するフォークプログレッシブメタル。隣国のOrphaned LandやMyrathを思わせる、ダイナミックな展開の抑揚とドラマティックなシンフォニー強めのサウンドとメロディがとても良いです。
Voは柔らかさとパワフルさを併せ持ち、多彩な中東メロディを繰り出すクリーンヴォイスとスクリームを操ります。歌メロディが非常に印象的です。声質もなめらかで中東味があり説得力がありますね。

Mix&MasteringはVo&GtのMahmoud Nader。

1.The Dragonborn Comes (Dovahkiin)はエピックに拳を振り上げるようなクワイアの導入で力が入り、雰囲気のある妖艶な中東メロディにて一気に惹き込んでいく。
2.A Haunting Lullabyはオルゴールのような幻想的サウンドの短いインスト曲。
3.Blood and Wineはダークで妖艶なアラビアンメロディで壮大に進行する。中盤はベタなクラシカルソロを噛ませつつラストまでギターが活躍します。飛翔感が非常に優れていますね。
4.The Shadowはミステリアスでダークな展開をみせるインタールード曲。
5.Sands of TimeはゆったりしたVoがさざ波のように流れる中に、中東パーカッションやシンフォニックな響きを上手く融合しながら徐々にバンドサウンドが激しくなりプログレッシブメタルを展開する。
6.Queen of the Darkは壮麗に弦をフィーチュアし華々しさとドラマティックさに溢れた楽曲。ハーディガーディにはAnnie Rieがゲスト参加。
7.Babylon (بَابِل)は非常にアラビア的な短いインスト曲。
8.Dying Lightはダークでプログレッシブなギタープレイを重ねるミドルテンポ曲。Kamelotのような歌パートに説得力があり上手いですね。郷愁の笛の音色も良い。
9.Lustful Temptationはメロデス風なソリッドなリフと邪悪なスクリームが支配しつつ徐々に構築していくような大曲。哀愁漂う弦を伴うコーラスメロディは高揚感を誘います。
10.Another Worldはピアノをメインにし前曲のコーラスメロディを反芻するインタールード曲。
11.Rise of the FallenはEnyaのようなアトモスフィアからエモーショナルにこぶしを効かせるような歌唱が最高。
12.The Flameはシンフォニックなオーケストレーションとヘヴィなリフで重厚さと、ゲスト笛のミステリアスさを感じさせるラスト曲への導入。
13.Solitudeは美しい葬送風の弦楽器に暖かみのあるボーカルメロディがシネマティックにエンディングを迎える。


これは傑作ですね。非常に良いです。
アートワークはAbdullah Salah。


First Impression: ★★★★☆
Rating: ★★★★★

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